ワイン初心者の私がソムリエ一次試験を突破するまでに行った学習方法をです
「一次試験学習方法」
ソムリエ一次試験とワイン概要の全体像を確認
ソムリエ試験合格を目指す上で、まずは何から始めたらいいのかわたしは全く分かりませんでした。スクールに通ってなかったので、まず「ワインとは?」「ソムリエ試験とは?」から入るために参考書と合わせて、YouTubeでアップされている動画を探しました。
そこで見つけたのが「小林史高さんのYouTube」(現在は配信されてません)でした。小林さんは50歳という若さでお亡くなりになりました。ワインスクールなどの講師もされていた素晴らしい人です。詳しいプロフィールはお調べいただければと思います。わたしは小林さんのワインに対する考え方にも共感し、勝手ながらこの人をYouTubeを通して講師にさせていただきました。
講師に「小林史高さん」、合わせて「田辺由美のワインブック」を参考書として勉強を始めました。
「小林史高さん」のYouTubeはソムリエ試験について丁寧に解説され、また「ワイン初心者の人が見ているだろう」と想像して、お話もされています。すこし前のワイン市場になりますので、現在とは数値的に違う箇所などもありますが、全体的に学ぶにはとても分かりやすいです。
そして「田辺由美のワインブック」との相性が、わたしはとても良かったです。動画をみて参考書で確認、重要箇所を自分の言葉で直接書き込むことが大切です。蛍光ペンでチェックするだけでなく必ず見返した時に、自分がわかるように書き込んでください。
小林さん、田辺さんの内容は非常に似ていて進めていく上で頭が混乱することもなかったのでオススメです。
「小林史高さんのYouTube」(現在は配信されてません)はカテゴリーで分かれており、全28回収録されています。わたしは繰り返し視聴し、ソムリエ試験の全体像を頭に叩き込みました。おそらく5回以上は見ました。
ソムリエ試験で大切なポイント「全体像を確認」するには効率がいいと思います。
わたしは5回以上は視聴したと言いましたが、試験を受けるまでに合計5回以上見たということです。まずは1回通して動画と参考書を確認してください。ソムリエ一次試験は暗記地獄です。1カテゴリーずつ完璧に覚えようとすると、前に進みません。まずは一通り流し、全体のイメージから入ってください。
参考書を2冊、3冊と進め問題を解いていくと、徐々に点と点が結びつきます。いつのまにか全体像が見えてきます。最初は本当に理解ができないことが多いと思います。まるで暗闇の中を歩いているような感じです。しかし、負けずにとにかく進んでください。必ず先は見えてきます。何度も言いますが、まずは一通り流すように進めてください。応援してます!
参考書2冊で知識を定着・深める
参考書2冊とは
「受験のプロに教わるソムリエ試験対策講座 ワイン地図帳付き」
「ワイン受験テキスト&模擬試験」
この2冊です。
次はこの2冊を「小林史高さんのYouTube」(現在は配信されてません)を見ないで読み進めました。
「田辺由美のワインブック」と上記2冊、計3冊の難易度を整理しておきます。(※今後の文章ではA、B、Cで表現します)
A
B
C
- A「ワイン受験テキスト&模擬試験」→難易度【低】
- B「田辺由美のワインブック」→難易度【中】
- C「受験のプロに教わるソムリエ試験対策講座 ワイン地図帳付き」→難易度【高】
- (※Aの別冊模擬試験、Cの別冊地図帳はここでは使いません)
ソムリエ試験対策の参考書はたくさんありますが、わたしがこの3冊を選んだ理由は「ソムリエ試験に対しての考え方・捉え方が違う角度」ということが理由です。
ソムリエ試験は覚える内容が多くなればなるほど頭の中が混乱してきます。その混乱を整理し、定着させるには答えは同じでも、違う角度から見て確認する作業が必要と感じました。この作業を繰り返していると、気づいた時には引出しが増え、自分の答えを導き出せるようになります。
この考え方はソムリエ試験を終えたあとも、必ず役に立ちます。わたしは実際にお客様を前にワイン提供をしていますが、この勉強のおかげでお客様の質問に対しても色々な展開で説明ができています。
また実際のソムリエ試験でも色々な角度で問題が出題されるので対応できます。
Bの次はA、そしてCと進めるのがオススメです。この2冊もまずは最後まで通して読み進めてください。できればどちらも2回は学習してください。
ここまで学習が進むとだいぶ整理もできて、全体像も見えてきていると思います。しかし、落ち込むようなことを言いますが、いざ問題を解いてみると全くと言っていいほど分かりません…。
ここで大きな壁が立ちはだかります。
あんなに勉強したのに問題が解けない、分からないという打ちのめされた感覚に陥ります。しかし、ここは我慢です!みんな同じ経験をしています。わたしで言えば参考書3冊を2回進めて、「小林さんのYouTube」を何度も見て「よしっ!」と思い、過去問題をやると半分も正解していませんでした。
ソムリエ試験はとにかく問題を解け!参考書を見なくていいから問題からやる!という勉強方法を進める人もいます。ソムリエ合格だけを目指すならいいと思います。しかし、わたしは合格後もワインと向き合い、ワインの素晴らしさを広げたいと考えています。このブログを読んでいただいてる人もそうだと信じています。
ワインは市民性があり、歴史深い存在です。そこは必ず押さえながら学習していき、ワインの知識を深めてください。
そして次は
「結局そこか!?」と思ったかもしれませんが、ここは避けては通れません。問題を何度も解いてください。そうすると次のやるべきことが見えてきます!
とにかく問題を解く!
【問題集2冊と過去問】
問題集のおすすめ2冊は
「覚えやすく、学びやすい、ソムリエ試験対策問題集」
「児島速人、ワインの問題集」
この2冊です。
そして過去問です。過去問は「田辺由美さんのサイトでは2008年から2016年までの過去問」を掲載しています。
問題集・過去問ともに最低2回は解いてください。問題集にも、田辺さんの過去問サイトにも解説が付いてます。必ず間違えた箇所を確認してください。そして、C「受験のプロに教わるソムリエ試験対策講座」→難易度【強】の参考書でも間違えた箇所の確認をすることをオススメします。Cはソムリエ試験に対してより細かく全体像を把握しています。今後も知識を広げていくにも適したバイブルとなります。
一次試験試験の合格ラインは正答率約65%~70%と言われています。是非70%を目指してください。また時間は70分です。60分で全問解いて、残りの10分で見直しという時間配分を意識することも大切です。
【問題を解いて見えること、対策】
~単元ごとの出題比率が分かる~
問題を解いていくと全体の出題比率が分かります。10年程前は旧世界(フランス・イタリア・ドイツ・スペイン)を理解していれば一次は合格できると言われていました。しかし今ではそうはいきません。2020年に受けたわたしの経験からでは満遍なく出題された感じです。しかもCBT試験はランダムで出題されます。問題集は国ごとに解いていく形なのでここも注意です。
出題比率に関しては旧世界がすくなくなったと言っても、比較的多くは出題されます。また学習の上で旧世界に重点を置き、学んでいくことはとても重要です。ワインは歴史を確認しながら進めていくことで理解度が大きく変わります。「なぜここでワインが作らているのか?」「ここではなぜこの品種なのか?」など全て意味があります。
出題比率を算出するためにも自己採点時に国ごとに分けて採点し、正答率を算出することによって、苦手分野も把握してください。
~苦手部分を自作ノートでまとめる~
苦手部分の把握ができたら4つの対策があります
1つ目は「自作ノート」
わたしは基本的に参考書に書き込む人ですが、どうしても覚えられない箇所に関してはA4用紙に自分が見て分かるようにまとめました。時間の無駄という人もいますが、自作で考え作ったノートは頭に入るものです。是非、試してみてください。地図を入れるとより理解できます。
~C「受験のプロに教わるソムリエ試験対策講座」別冊地図帳に書き込む~
2つ目は「地図帳に書き込む」
「受験のプロに教わるソムリエ試験対策講座」では別冊で地図帳が付いてます。この地図帳に直接書き込みます。ソムリエ試験対策では地図を浮かべて理解することも覚えやすくオススメです。記憶を思い出す時に「絵」をもとに記憶をたどる方法があります。わたしはこれが非常に合っていました。いまでも鮮明に思い浮かべることができます。
~間違えた問題を付箋にまとめて貼る~
3つ目は「間違えた問題を付箋にまとめて貼る」
問題集、過去問を何度も解いていると同じ箇所で間違えることが多々あります。その間違えた内容を付箋にまとめ、日常目にとまる場所に貼ります。1日一回は目に入る場所がおすすめです。例えば洗面所やトイレ、防水できるならお風呂もオススメです。わたしはほとんどトイレでした…。
【ワイン受験.comの模擬試験】
ソムリエ一次試験の仕上げです。
「ワイン受験.comの模擬試験」ワインスクール講師 山崎和夫さんがプロデュースする試験対策サイトです。
問題集、模擬試験の使用だけなら年間5,500円税込で利用できます。断言できますが5500円であの模擬試験が使い放題はとてもオススメです。
わたしは一次試験を2回受けました。申込時に1回、2回を選べますが2回がいいです。1回目は試験の雰囲気や出題傾向を把握する意味で受けてもいいぐらいです。1カ月あけて2回目の日時を設定し1回目の敗因を分析しながら準備するといいと思います。
わたしは1回目不合格から2回目まで約1カ月「ワイン受験.comの模擬試験」をひたすらやりました。目標は50回、1回100問なので5000問。偏差値60、正答率80%以上を目指しました(合格ラインの偏差値が55%前後ということです)間違えた箇所は「受験のプロに教わるソムリエ試験対策講座」で確認し覚えるの繰り返しでした。
試験直前には偏差値60を超え、時間も毎回40分ほどで終えました。
また実際の試験は120問70分、ですが「ワイン受験.comの模擬試験」は1回100問です。40分で解いて、のこりを見直しにあてられるように時間配分を気にしながら進めてください。
「ワイン受験.comの模擬試験」一ヵ月前、活用方法はこちらでまとめました
タイムスケジュールの確認
2024年出願期間:3月1日~7月12日
3月から勉強を始めた時のタイムスケジュールを明確にすることも大切です。以下は参考にしてください。
3月1日出願。
2日間申し込む。1回目と2回目は1ヶ月の期間あける。
一次試験は7月20日~8月31日なので例えば1度目は7月25日、2度目は8月25日という感じです。
3月1日~3月20日
ワイン概要の全体像を確認
3月21日~4月21日
参考書2冊で知識を定着・深める
4月22日~5月22日
問題集2冊と過去問
5月23日~6月末
問題を解いて見えること、対策
7月1日~7月24日
「ワイン受験.com模擬試験」最低50回。偏差値60を目指す!
7月25日~はできれば1度目の試験で合格を目指し、二次試験の学習に進んでください。
二次試験対策についてはこちらを参考にしてください