こんにちは! ドイ と言います!
今回は
についてお話します。
頭を悩ます事務手続き…。
苦手な人も多いのではないでしょうか。
面倒ではありますが、必ずしなくてはならないものです。
手続きする機関からは「〇〇〇を提出してくださいね」という親切な案内はきません。
自分で調べて抜けなく申請する必要があります。
これは開業時に必要な手続きだけでなく「確定申告」など事業を開始してからも同じです。
申請・申告をする内容や期限を理解し手続きをすることは事業をする上での責任でもあります。
仮に申請や納税などを怠るとペナルティを課せられたり、信用を落とすことにもなります。
これは普段の管理にも影響を与え、サービス業を行う人であればお客様にも直接影響が出ることにもなりかねません。
管理というものは確かに難しく、面倒なことではありますが内容を理解し仕組みを作り上げれば意外と簡単に済ませることができます。
電子申請なども普及しているので是非使いながら効率よく仕組化していきましょう!
※各種届出先や提出期限は各行政機関・自治体によって異なります。事前に問い合わせの上、手続きをお願いします。
※以下記事の申請に関しては「個人飲食店開業」に対しての届出となります。
税務署
個人事業の開業・廃業届出書
事業者には、事業を行い得た収入から所得を計算し国税である所得税を納める義務があります。国税を管理しているのは税務署のため管轄の税務署へ「個人事業の開業・廃業届出書」を事業開始から一ヵ月以内に届出をします。
青色申告承認申請書
「青色申告承認申請書」を届出することによるメリットは
- 55万円または65万円の控除を受けることができる
- 赤字を3年間繰り越しできる
- 専従者給与として経費計上できる
- 30万円以下の購入品を一括経費にできる
「青色申告承認申請書」を届出しても「白色申告」をすることは可能なので「青色申告」で届出しておくことをおすすめします。開業届出と同時に提出しましょう。
青色事業専従者給与届出書
家族に支払う給与を経費として計上することがき節税効果になります。個人事業として飲食店を経営する場合、家族に手伝ってもらうことが多いと思います。わたし自身も夫婦2人で営んでいます。届出には「青色申告承認申請書」を申請していることが条件となります。
給与支払事務所等の開設届出書
従業員を雇用して給与を支払う場合は所轄の税務署へ届出が必要となります。雇用を開始してから一ヵ月以内の提出です。
源泉所得税の納期の特例の承認申請書
従業員から預かった源泉所得税は通常毎月納めなくてはなりませんが、従業員10名以下の事業所に関して「源泉所得税の納期の特例」を届出することにより年2回にまとめて納めることができます。
消費税課税事業者届出書
「課税事業者」となる条件
①基準期間の課税売上高が1,000万円を超えると「課税事業者」となり届出が必要です。翌々年から消費税を納めることになります。また基準期間の課税売上高が1,000万円を下回れば「課税事業者」から「免税事業者」となります。
②特定期間の課税売上高、または従業員の給与が1,000万円を超える場合は「課税事業者」となり翌年から消費税を納めることになります。特定期間とは個人事業者の場合、前年の1/1~6/30です。
消費税簡易課税制度選択届出書
「簡易課税」とは消費税の計算を売上のみの情報から計算するので簡単に算出できます。計算に用いるのが「みなし仕入率」です。事業区分ごとに率が設定されています。詳しくは『国税庁ホームページ』よりご確認ください。
保健所
飲食店営業許可書
飲食店を経営するには保健所より「飲食店営業許可書」を発行してもらう必要があります。申請からおおよそ2~3週間、費用は15,000円~20,000円ほどです。保健所の担当者が店舗に訪問し適切な基準の設備が整っているか確認を行います。また申請には「食品衛生責任者」が必要です。
申請については管轄の保健所に事前相談を行い進めていきましょう。設備に関しても細かく基準が定められているので、店舗工事に入る前から保健所へ相談に行き、工事が終了してから手直しが必要ということにならないよう注意してください。
保健所や税務署、市役所の方は丁寧に教えてくれる人が多いので積極的に相談するようにしてください。実際に経営を開始してからも不安に思う事があれば何度でも確認し違反や違法につながらないようにリスクヘッジをしましょう。
食品衛生責任者届
飲食店を経営する上で食品衛生責任者が一人必要です。
食品衛生責任者になるためには各都道府県の食品衛生協会が実施する講習を受ける必要があります。内容は各都道府県により異なりますがおおよその受講料は10,000円前後、申し込み予約から受講、取得まで1ヵ月~2か月ほど期間を要するので事前に確認を行い、保健所申請、営業開始に間に合うようにスケジュールを組んでください。受講自体は1日あれば終了します。
警察署
深夜0時以降、アルコールを提供する場合は最寄りの管轄警察署へ「深夜酒類提供飲食店営業開始届出書」を届出する必要があります。
17時~23時までなど深夜0時以降はお酒を提供しないのであれば届出は必要ありませんが、時には深夜0時以降も提供する場合を想定するのであれば必ず届出が必要です。届出なしで営業すると違法行為となります。
消防署
火器を扱う飲食店は最寄りの管轄消防署へ「防火管理者選任届」・「防火対象設備使用開始届出書」などの届出が必要です。
防火管理責任者とは
防火管理者とは、多数の者が利用する建物などの「火災等による被害」を防止するため、防火管理に係る消防計画を作成し、防火管理上必要な業務(防火管理業務)を計画的に行う責任者を言います。
(引用:一般社団法人日本防火・防災協会より)
店舗収容人数、面積により必要な届出が異なるので消防署へ事前相談を行い講習を受講し、不備のないように届出をしてください。
また防火管理に必要な設備等も定められていますので、工事着工前に確認を行い準備してください。例えば消火設備、警報設備、避難設備などです。
都道府県税事務所
「個人事業開始申告書」とは地方税である個人事業税を納めるために必要な届出のことです。事業税自体は確定申告による所得税申告を行っていれば自動的に計算され納付書が送られてきます。
税務署に届出する「個人事業の開業届出」は国税である所得税を納めるための届出となります。
地方税と国税を分けて考える必要があります。
年金事務所・市役所
個人事業主の届出
会社員から脱サラし個人事業主になった場合の手続きです。
会社員 → 厚生年金保険・健康保険
個人事業 → 国民年金保険・国民健康保険
上記の変更をする必要があります。
手続き自体は年金事務所・市役所の窓口で行えますが注意点は納める金額です。独立の1年目から事業が好調に推移し利益が出ることは難しいです。利益が出ない1年目に会社員時代の所得に対しての厚生年金・健康保険・住民税の支払いが容赦なく届きます。給与から源泉徴収されていた内容を確認し、納める金額を把握し計画に入れることを忘れずに行ってください。
社員5名以上の届出
個人事業主であっても社員が5名以上の場合は社会保険の加入義務があるので忘れずに申請してください。また5名以下でも任意で社会保険の加入はできます。
日本の公的保険は非常に手厚い保険です。納める金額は大きくなりますが、老後のことも考え積極的に納めることをおすすめします。
とは言え個人事業を始めた当初は資金繰りが厳しいのでどうしても納めることが難しければ相談してください。納める意思がある人に対しては公的機関は寄り添ってくれます。催促の通知や電話による連絡があるにも関わらず無視することは決してよくないことです。また免除や減免などの手段もありますので積極的に相談していきましょう。
労働基準監督署
従業員を雇用すると「労働保険保険関係成立届」の届出が必要です。
労働保険 → 労働者災害補償保険(労災保険)、雇用保険
・労災保険とは業務中にケガや病気になった場合に保証を行う制度
・雇用保険とは従業員が失業や雇用が困難になった場合給付される制度
雇用保険は個人事業主が加入することはできません。従業員が加入する基準は
・1週間の労働時間が20時間以上
・31日以上継続して雇用している
ことが条件となります。
ハローワーク
ハローワークに届出が必要な「雇用保険適用事業所設置届」とは「雇用保険」の適用を受けるための届出になります。労働基準監督署に「労働保険保険関係成立届」の届出を提出した後に手続きを行います。控えも必要となりますので順番を間違えないように注意してください。
まとめ・ポイント
個人飲食店を開業するのに必要な事務手続きに関して簡単ではありますが、確認していきました。各申請に関しては都道府県によって内容や時期、費用に関して異なりますので必ず事前確認を行い計画的に手続きを進めてください。
行政書士について
手続きに関して複雑で時間もない、面倒だという人は行政書士に相談し代行してもうらことも可能です。もちろん費用は発生しますが、スムーズに進めることはできます。
個人的には個人事業の手続きであれば自分でやることをおすすめします。初めてのことで大変なことですが、事業を継続している途中でも公的機関とのやりとりはあります。その都度自分で解決していけば仕組みに関しても徐々に理解できるようになり、事業が拡大した時にも自分の目線で考え展開していく力となります。
電子申請について
電子申請は積極的に利用してください。年間を通して公的機関への手続きは意外と多いです。その都度窓口へ行くだけでも時間がかかります。パソコン、ネット環境、マイナンバー、カードリーダーを用意し申請を行えばほとんど窓口へ行かなくても完結します。
以前使用したデータもバックアップされ次回の申請に使用できたり、計算も自動で行ってくれるのでとても便利です。また確定申告では書面提出では55万円ですが、電子申請では65万円の青色控除を受けることができます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
すこしでも参考になれば幸いです。
ご質問などはお気軽に「お問い合せ」よりご連絡ください!