こんにちは!ドイ といいます。
今回は『個人飲食店のデメリット』についてお話します。
参入壁が低い飲食店だからこそデメリットはたくさんあります。
デメリットを理解し自分の中で予測・対策を立て挑戦することをおすすめします。
本題の【飲食店をやるデメリット】
初期投資が大きい
飲食店は初期投資額が大きくなる傾向にあります。
居抜きを使い設備を譲渡され、極力投資額をおさえる方法はありますが、始めての自分のお店になるとお金をかけてスケルトンから新しく作りたいと思う人は多いでしょう。私もそうでした。
しかし、ビジネスを成功させる上で初期投資をおさえ借入を最小限にすることはとても重要なことです。
設備投資にかかる概算予算は次の通りです。
今回は居酒屋を想定しています。
20坪席数20~25席
客単価は3000円~4000円
比較的、高級店ではないお店をイメージしてください。
物件取得費(保証金・礼金・仲介手数料)
例)家賃20万の場合(約20坪)
保証金(家賃6ヵ月分) 20万×6=120万
礼金(家賃2ヵ月分) 20万×2=40万
仲介手数料(家賃1ヵ月分) 20万×1=20万
合計180万+税(約200万)
内装工事費
居抜き物件の場合、前回使用された同じ職種の場合、大幅にコストを削減できる場合がありますが、それでもコンセプトにあったイメージがあるので改装費用は必要となります。
概算としては
居抜き物件
1坪→約5万~10万(20坪なら100万~200万)
スケルトンの場合
1坪→約20万~50万(20坪なら400万~1000万)
厨房設備費
居抜きによる譲渡品として厨房機器がある場合は100万前後で収まることもあります。
最低限必要機器
『冷蔵庫2台』『冷凍庫』『フライヤー』『コンロ』『2層シンク』『レンジ』『製氷機』
それぞれ新品でそろえると約150万前後は必要となります。
中古品・譲渡品はメンテナンスや故障時の費用がかさむことがあるので、逆に費用がかさんだり営業に支障をきたすことがあります。よく検討して購入することが大切です。
食器・備品・家具・機器類の費用
『テーブル』『椅子』『食器』『厨房備品』『パソコン』『プリンター』
こだわるといくらでも費用がかさみます。
20坪20~25席:約100万~150万
中古品を利用するという手もあります。
最近はリサイクル商品でも非常に状態がいいものがありますのでアウトレット商品など直接見にいくのもいいです。
はじめは最低限をそろえて徐々に増やしていくことをおすすめします。何事もそうですが物事をはじめる時、完璧に準備することは難しいです。計画通りに行動を起こしてまずは第一歩を踏み出すことがとても重要です。
飲食店も営業をしていく上で日々改善していきます。最終的な目標だけ見失わず改善していきましょう。
広告宣伝費
広告掲載費としては地元密着の広告媒体、全国展開のホットペッパーやぐるなび、食べログなど様々な広告媒体がありますが、自分のお店にあった媒体を利用しましょう。
それぞれ特色があり、ターゲット層によって変わってきます。
開店当初は単発掲載:約10万~15万
継続掲載:2万~5万
人脈がありSNSを最大限に活用し宣伝に自信があるのであれば広告費をかけない手段もありますが、すこしでも早く軌道に乗せたいのであれば広告媒体を利用することをおすすめします。
どれだけいい商品でも知ってもらわなくては意味がありません。
他には『チラシ』『ショップカード』『ホームページ』などがあります。
わたしがおすすめするのは自作です。
今後のことを考えるとできるだけ広告媒体を自分で変更できるシステムがいいです。
日々内容や宣伝したいことが変わるのでその都度依頼していると費用もかさみます。
パソコンのソフトなら「illustrator」月刊使用料3000円で使えます。すこし勉強すれば使えます。
「ホームページ」はブログで自作がおすすめです。
レンタルサーバー年間約1万円、ドメイン年間約2000円で利用できます。
ワードプレス使用にはすこし時間がかかりますが、慣れれば強い武器になります。
是非挑戦してみてください。
運転資金
とても重要項目です。結論からいうと1年間の家賃分は確保してください。
家賃:20万/月とすれば20万×12ヵ月=240万
開業資金で借入を行い半年で資金ショートでは借り入れも難しくなり、
早々に閉店ということにもなりかねません。実際に2~3ヵ月で閉店する飲食店は後を絶ちません。
できる限り運転資金を確保するようにしてください。
初期投資費用合計
20坪席数20~25席
家賃20万/月
客単価は3000円~4000円
物件取得費 = 200万
内装工事費 = 600万(スケルトン想定)
厨房設備費 = 150万
家具・備品 = 100万
広告掲載費 = 50万(年間)
運転資金 = 240万(年間)
合計 = 1340万
あくまで概算にはなりますが20坪ほどの飲食店を開業するに必要な資金は約1000万~1500万必要となります。非常に大きな金額です。できる限り出費をおさえる計画を立て、実現可能なイメージをしてください。
固定費がかかる。利益を出すことが難しい
固定費には『家賃』『人件費』と大きく2つあります。
細かな項目になると他にもありますが、まずはこの2つです。
売り上げがなくても『家賃』は発生し、雇用している『社員』の給与は発生します。
アルバイトの人件費に関しては契約上、固定シフトの契約であれば常に発生します。
飲食店の利益率は約5~8%です。
事業計画通りに売上が上がり利益は5~8%です。
しかし実際に計画通り売上が上がることは稀です。
開店当初は思ったように売上は上がらず赤字が続くことが多いです。
最悪の想定をした上で利益確保の計画を立ててください。
計画以上に好調であれば「ラッキー」と思えるぐらいがちょうどいいです。
管理業務が難しい
『事業計画の見直し』『日々の帳簿』『スタッフ教育』『新商品開発』『在庫管理』『クレンリネス管理』
飲食店経営には様々な管理業務能力が必要です。
継続して営む上で身につく能力もありますが、はじめからできるに越したことはありません。現在は会社員で飲食店に勤めているのであれば独立のためのシュミレーションを行い、備えることをおすすめします。
特に『スタッフ教育』『商品開発』は重要です。
この2つを疎かにするとお客様は絶対に再来店してくれません。
外食において「いいサービス」×「美味しい料理」は本質だからです。
働く時間が増える
個人で飲食店を軌道にのせるには「死に物狂い」でやらなくては結果はでません。
会社員時代の雇われの認識で挑むと大きな壁にあたります。
寝ている時間以外は常に仕事のことを考えることができる体制にしなくては生き残ることはできません。
お店をもってから「こんなに働きたくない」「こんなはずじゃなかった」と思っても簡単に後戻りできるものではありません。
また個人でお店をもつのであればパートナーが一緒に働くケースも多いと思います。
パートナーの理解・同意もとても重要なことです。
必ず理解を得てよりよい関係を築けるようにしてください。
パートナーが理解してくれれば強いお店に必ずなります。
常に前進しなければ成果が出ない
飲食業界は変化が目まぐるしい業界です。
お客様の需要に対して何ができるのかを考え行動し、形にしていかなくてはなりません。
「これぐらいでいいかな?」感覚では取り残されていくだけです。
アンテナを高く一歩二歩先を見ながら常に行動してください。
行動結果はお客様が目に見えて教えてくれます。
それがまたモチベーションへとつながります。
「美味しかったよ」の一言や、「あのお客様、毎月来てくれるな」とかは本当に励みになります。辛いときは自分がなぜお店をしようと思ったのかを考え原点に戻ることも大切です。
生存確率が低い。継続が難しい
【個人飲食店開業のメリット】でもお伝えしましたが飲食手の生存率は
「2年後40%」「5年後20%」「10年後10%以下」となります。
なぜこれだけ生存率が低いのか
原因
- 参入数が多い
- 初期投資が大きい
- 利益確保が難しい
参入壁が低い分、華やかに見える飲食業界に脱サラで飛び込み管理の難しさに断念し利益確保ができずに閉店する、というパターンです。
存続・継続することの難しさは実際にやらないと分からない部分はありますが、事前に調べて準備することによりリスクを大きく減らすことは必ずできます。
初期投資を極力抑えて、運転資金を十分確保し、利益確保までの詳細な計画を立て行動・結果・改善を繰り返して進んでください。
経済変動により大きな影響を受ける
2020年から続くコロナショックにより経済は大きな打撃を受けています。
もちろん飲食店も例外ではありません。
外食は「浪費」と捉えることが多く、経済が不安定になると貯蓄に走る人にとっては削減の対象になります。さらにコロナショックでは政府から外食の自粛を要請され、さらに厳しい状況にあります。
飲食店は常に大きなリスクを抱えていることを認知する必要があります。
片手間でできるほど甘いものではないことは、わたし自身十分に認識してますが、できることであれば資金に十分な余裕がある中で副業として取り組むというスタンスでもいいかと思います。
しかし中には人生をかけてお店をオープンする人もいます。
そのようにお考えなら何度も言いますが十分な経験・知識・資金を準備した上で挑戦してください。
このブログでは、今後も自分の経験からすこしで役に立つような発信をしていきます。
飲食を通じて明るい未来を目指してください!
ご質問などあればいつでも「お問い合わせ」フォームよりご連絡をお願いします!