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食事会やデートでワインが運ばれてきた瞬間、「グラスってどこを持つんだっけ?」「注いでもらう時はどうすれば…?」と、ほんの少しドキッとした経験はありませんか。
「マナー」と聞くと、堅苦しくて間違えたら恥ずかしい……と身構えてしまいますよね。でも大丈夫。ワインのマナーは、丸暗記するものではなく「なぜそうするのか」が分かれば自然と身につくものばかりです。
この記事では、接待やデートでも困らない基本マナーを10カ条にギュッとまとめました。読み終わるころには、どんな席でも肩の力を抜いてワインを楽しめるようになっているはずです。

マナーは「相手」と「ワイン」への、ちょっとした思いやり。難しく考えず、一緒に見ていきましょう。
なぜソムリエは「マナー」を大切にするのか
そもそもワインのマナーは、格式ばったルールを守らせるためのものではありません。突きつめると、次の2つの目的に行き着きます。
- ① 同席する人が心地よく過ごせるように … 所作が落ち着いていると、相手も安心して食事を楽しめます。
- ② ワインを一番おいしい状態で飲むために … 実は多くのマナーが「味と香りを最大限に引き出す工夫」でもあります。
この2つが分かると、接待やデートといったここぞという場面で、余裕として効いてきます。

「味をよくする理由」と「気づかいの理由」。この2軸で読むと、10カ条がスッと頭に入りますよ。
その前に|ワインマナー「3つの大前提」
細かい作法に入る前に、これだけ知っておくと一気にラクになる「大前提」が3つあります。
- ① 場所で変わる … レストランではワインを注ぐのはお店の役目。家庭やカジュアルな席なら、自分たちで注ぎ合ってOKです。
- ② 役割で変わる … ふるまう側(ホスト)か、招かれた側(ゲスト)かで、注ぐ・待つの立場が変わります。
- ③ 格式で変わる … フォーマルな席ほど所作は控えめに。気のおけない仲間との席は、楽しさが最優先です。
そしてもう一つ、この先の説明でよく出てくる「グラスの部位の名前」を知っておくと、話がぐっと分かりやすくなります。難しくありません、たった4つです。それが下の図です。

- ボウル … ワインが入る、ふくらんだ部分。
- リム … 口をつける「縁」。
- ステム … 細い「脚」の部分。
- プレート(フット) … 一番下の「台」。
【注ぎ方】の基本マナー(3カ条)
① 注ぐ量は「グラスの1/3以下」
なみなみ注ぐのはNG。グラスの1/3以下の量を目安に注ぎます(約100ml)。空いた空間に香りが集まり、グラスを回したときに香りが開くからです。「少なめ?」と感じるくらいがちょうどよいのです。

② ラベルは上に、注ぎ終わりは軽くひねる
ボトルはラベルが見える向き(上向き)で持ちます。相手に何を注いでいるか伝わり、見た目も美しくなります。そして注ぎ終わりにボトルの口を軽くひねりながら上げると、しずくがテーブルに垂れません。これはプロが必ずやっている小さな所作です。
③ 「誰が注ぐか」を心得る
レストランでは、ワインを注ぐのはスタッフやソムリエの役目。自分で注ごうとせず、任せてしまってOKです。家庭やカジュアルな席では、ホスト(ふるまう側)が注ぎ、ゲストは待つのが基本。日本の「手酌でどんどん」とはリズムが違う、と覚えておきましょう。

「少なめに、ラベルを上に、最後にクルッ」。この3つだけで、注ぎ方はもう様になりますよ。
【飲み方】の基本マナー(4カ条)
④ 注いでもらう時は、グラスを「置いたまま」
ここが間違えやすいポイント。ビールや日本酒のお酌では、グラスやお猪口を持ち上げて受けますよね。ところがワインは真逆で、グラスはテーブルに置いたままにします。持ち上げず、軽く会釈をするか「ありがとうございます」と一言添えれば十分。プレートにかるく手を添えるのもあり。

⑤ 乾杯はグラスを「ぶつけない」
上質なワイングラスは驚くほど薄く、強くぶつけると欠けたり割れたりします。乾杯ではグラスを目の高さに軽く掲げ、相手と視線を交わすのがスマート。カチンと音を立てなくても、気持ちはしっかり伝わります。
⑥ 味わう順は「見る → 香る → 味わう」
ワインは一気に飲まず、①色を見て、②香りを嗅いで、③口に含むの順で楽しみます。この“ひと呼吸”があるだけで、味わいの解像度がぐっと上がります。ソムリエがやっているのも、突きつめればこの3ステップです。

⑦ グラスの縁は「一か所」から飲む
あちこちから飲むと、縁がぐるりと汚れて見た目がよくありません。飲む位置はできるだけ一か所にそろえましょう。口をつけたあと、指でかるく拭き取るのもスマートな飲み方の一つです。

「置いたまま」「ぶつけない」「ひと呼吸」。飲み方は、あわてないことがいちばんのコツです。
【グラスの持ち方】の基本マナー(2カ条)
⑧ 日本の食事会では「ステム(脚)」を持つと上品
日本のフォーマルな席では、細い脚(ステム)を指で持つのが美しいとされています。理由は3つ。手の熱でワインを温めない/ボウルに指紋をつけない/所作がスッと美しく見えるから。冷やして飲む白ワインやスパークリングは、とくにこの効果が効いてきます。
💡 実は「ボウルを持つ」も間違いではありません
海外では、ワインが入るボウル部分を持つのもごく一般的。テイスティングで色や温度を確かめるには、むしろボウルを持つほうが理にかなっているからです。つまり「ボウルを持つ=マナー違反」ではありません。迷ったら“日本の席ではステム”、と覚えておけば安心です。

⑨ スワリングは「テーブルの上で・小さく」
グラスを回す「スワリング」は、空気に触れさせて香りを開かせる所作です。ただし派手に回すのは禁物。グラスをテーブルに置いたまま、小さくクルクルと内回しにすれば、こぼれにくく安心です。自信がつくまでは“置いたまま回す”がおすすめですよ。
【+α】もう一歩差がつくマナー
⑩ 「温度」を意識し、飲めない時は上品に断る
ワインは温度で表情が変わります。冷やすほどキリッと引き締まり、高いほど香りがふくらむのが基本。ざっくりの適温は下の早見表のとおりです。日本の「常温」は室温が高すぎることが多いので、赤も少し冷やすくらいがちょうどよいですよ。
そして、飲めない・弱いときは無理をしないのが今どきのマナー。グラスに軽く手を添えて「私はここまでで」と伝えたり、ソフトドリンクを頼めば大丈夫。無理に飲む・すすめるのはスマートではありません。

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| 種類 | 適温の目安 | ひとこと |
|---|---|---|
| 赤ワイン | 12〜18℃ | 軽い赤は低め、フルボディは高め |
| ロゼ | 8〜12℃ | 冷やしてフレッシュに |
| 白ワイン | 7〜14℃ | 甘口ほど冷たく、コク白は高め |
| スパークリング | 6〜8℃ | よく冷やして。泡がきめ細かく |
【保存版】マナー10カ条 ひとめ早見表
ここまでの10カ条を、ひとつの表にまとめました。スクショして保存しておけば、大事な席の前にサッと見直せます。

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| 分類 | No. | 10カ条 |
|---|---|---|
| 注ぎ方 | ① | 量はグラスの1/3まで |
| ② | ラベルを上にして注ぎ、最後は軽くひねる | |
| ③ | レストランはスタッフに任せる、カジュアルな席ではホストが注ぐ | |
| 飲み方 | ④ | 注がれる時はグラスを置いたまま |
| ⑤ | 乾杯はぶつけず目の高さに掲げる | |
| ⑥ | 見る→香る→味わうの順で楽しむ | |
| ⑦ | 縁は一か所から飲む、指でかるく拭き取るのもスマート | |
| 持ち方 | ⑧ | 日本の席ではステム(脚)を持つ |
| ⑨ | スワリングは置いたまま小さく | |
| +α | ⑩ | 温度を意識、飲めない時は上品に断る |
よくある質問(Q&A)
Q. 赤ワインは常温で飲むのがいいって本当?
A. 「常温」という言葉が独り歩きしがちですが、日本の室温だと高すぎることが多いです。少し冷やした12〜18℃くらいが飲み頃。夏場は冷蔵庫で30分ほど冷やすとちょうどよくなります。
Q. 大人数の乾杯で、全員のグラスに回れない時は?
A. 遠い席の人とは目を合わせ、グラスをかるく上げるだけで十分に気持ちは伝わります。
Q. 白ワインでもステムを持つべき?
A. はい、むしろ冷やして飲む白やスパークリングこそステムがおすすめ。手の熱でぬるくなるのを防げます。理にかなった持ち方です。
Q. 家飲みでもマナーは必要?
A. 家では気楽で大丈夫です。ただ「1/3だけ注ぐ」「ステムを持つ」を知っておくだけで、いつものワインがぐっとおいしく感じられるはず。マナーは“おいしく飲む工夫”でもあるからです。
まとめ|完璧じゃなくていい
ワインの基本マナー10カ条、いかがでしたか。
- 注ぎ方 … 少なめに(1/3以下)、ラベルを上に、注ぐのは任せる。
- 飲み方 … 注がれる時は置いたまま、乾杯はぶつけず、ひと呼吸おいて味わう。
- 持ち方 … 日本の席ではステム。温度を意識し、無理はしない。
そして何より大切なのは、マナーは相手とワインへの「敬意」だということ。完璧にこなそうと気を張るより、リラックスして楽しむ姿こそが、いちばんのマナーです。今日の10カ条が、あなたの大切な一杯を少しでも心地よくしてくれたら嬉しいです。

ワインは気をはって飲んだり、楽しむものではありません。味わい方も感じるままに味わえばOK!力を抜いて最低限のマナーだけで十分です👍️


